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日本語力

 昨夜のTVを見ていて少し違和感があったので、戯れ言。

 世界の国々での「英語力」のランキングの結果を見ると日本は28位なのだそうで(ソースTV番組内)その結果を見たパネラー達が一斉に、日本はなってない、英語が出来ないなんて恥ずかしい、日本の教育はどうなっているんだ!と言っていました。よく言われている事でほぼ常識ともなっているこれらの認識ですが、本当にそうなのでしょうか。

 「英語力が高い」とされている国々は旧英国植民地で、公用語が英語である国です。欧米系の言語はどれもラテン語から派生した言葉なのですから、欧米語を母語とする人々が英語力が高いのは当たり前です。関西人が東京弁を理解できるようなものです。

 では、日本人はなぜ英語力が低いのでしょうか。それは、日本語が優れた言語であるとの一言につきます。母国語のみで大学教育を行える国は実はあまり多くはありません。英語を母語、あるいは主言語としない人間でノーベル賞を取った非欧米系は日本人以外ほとんどいません。大学までならまだしも、大学院の教育ですら日本語の教科書で充分賄えたりします。論理的思考から文学まで、日本語と言うのは実は非常に多くの事を語れる言語なのです。いい例が益川先生ですね。

 英語の読み書き会話ができなくとも、世界に通じる素晴らしい技術を開発できる能力を持った人を、日本人は教育できるのです。これは、主に明治時代の文学者の努力の賜物であると言うことが出来ます。明治時代、先進諸国の欧米の技術や文化を取り入れるため、まず彼らが行ったのは外国語→日本語の翻訳、というか新語の造語でした。元の意味を損ねないまま、漢字を見れば内容が理解できるように慎重に言葉を作っていったそうで、その時代に作られた訳語は、今でも日常生活に大いに役立っています。

 極東アジアのほとんどの国で、これらの訳語はそのまま取り入れられ、便利に使われています。中国などでは専門用語の八割近くが日本から輸入された「和製漢語」なのだそうで、漢字のそもそもの由来を考えると感慨深いものがありますね。明治時代の造語の作業には多くの漢籍・経典から引用されたのだそうで、その昔、サンスクリット語の経典を漢語に訳した古代中国の人々の努力が、時を超えて日本で和製漢語となり、また大陸で使用されていると言うのは、文化や文明の不思議をよく表していてとても面白いと思います。

 最近は、早期の英語教育が流行っているようですが、何よりもまず母国語を叩き込まないと根幹となる「思考能力」が育たない気がします。どんな言葉を母語にするかが決まるのは幼少期なのだそうですが、新生児はあらゆる言語の中から「母親の話す言葉」を本能的に察して習得すると言う話を聞いた事があります。

 母国語で論理的思考が出来ない人間が、英会話が出来たとしても何を話せると言うのでしょう?理科や社会の時間を削ってまで日常会話程度の英語を子供たちに教える必要があるのでしょうか。それよりも壊滅的打撃を受けつつある基礎科学教育・研究にもっと人や時間を割かないと、日本がゆっくりと衰退してしまうのは間違いないでしょう。

 また語ってしまいました;
 お付き合いありがとうございます・・・・orz
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